2021年11月号(21年10月1日発売)をもって、休刊となった商品情報誌「特選街」(マキノ出版)を読んでみた。
休刊となったのは知っていたが、図書館のラックに「休刊になった」というラベルがあったので、あらためて休刊号を借りて読んでみた。
43年の歴史を持つ情報誌「特選街」は、個人的にお気に入りの雑誌だった。関連商品の広告を取らないという編集方針による、商品紹介は公平に思えたし、なによりも消費者にとってわかりやすいのがよかった。
とは言うものの、私は一度も自腹で買ったことはない。もっぱら書店で立ち読みしたり、じっくり読みたいときは図書館から貸りてきたりしていた。雑誌なので速報性はないし、それで十分だと思っていた。
最近ではスマートフォンやアプリの使い方という記事が多かったように思う。最終刊の特集も「これがスマホの正しい使い方」だった。こうした記事はネットに溢れているし、紙媒体で読む意味はあまりないだろう。
期待していたのは、ガジェット系ではない白物家電などの商品紹介の記事だった。そうした商品はめったに買うものではないから、どこに着目したらよいのか参考にすることも多かったのだが……。
自分で買わないのにこういうのも恐縮だが「惜しい雑誌がなくなったな」というのが感想である。これも時代の流れだろう。