コロナ禍のもとでのホリエモンの本。タイトルが熱い。
前半は堀江氏が経営に携わっているパン屋や焼き肉屋の話題を中心に、持ち前のマーケティング手法や経営戦略などを披露している。いまは飲食店にとってきびしい時期であるが、それゆえ一層経営が大事なのであろう。読んでいると新しい発見があり勉強になる。飲食業界と直接関係ない人も面白く読める。まあ2万円のカツサンドは買えないけどね……。
後半はややとりちらかっていて雑多な印象を受ける。それでもスキマ時間に読むにはちょうどいい。なかでも印象的だったのは、〈「将来」のビジョンなんかよりも「今」のほうが大切〉(p.114)というセクション。ホリエモンはビジョナリーであり、ビジョン実現に向かって活動していると勝手に思い込んでいたが、さにあらず。意外に思えたが、目からウロコだった。
また「あとがき」が熱かったことも紹介しておきたい。本編は語りおろしだが、おそらくあとがきは自分で書いたのはないだろうか。エモーショナルというか、人情味があってこれまた意外な一面を見た思いがした。あとがきだけでも立ち読みしたらよい。一読の価値がある。