退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『THE GUILTY/ギルティ』(2018) / 新しい感覚のサスペンス映画

新文芸坐で映画『THE GUILTY/ギルティ』(2018年、監督:グスタフ・モーラー)を鑑賞。「電話からの声と音だけで、誘拐事件を解決する」というデンマーク産のサスペンス映画。映画『ファースト・マン』の併映作品。まったくマークしてなかった映画。

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デンマークコペンハーゲンの緊急通報指令室のオペレーターであるアスガー(ヤコブ・セーダーグレン)は、ある日、一本の通報を受ける。いま誘拐されようとする女性自身からの電話だった。彼は電話だけを頼りに事件を解決しようとするが……。


映画『THE GUILTY/ギルティ』予告編

「電話からの声と音だけで、誘拐事件を解決する」というアイディア勝負の映画。誘拐事件はもちろん外で起こっているのだが、映画のシーンは緊急通報司令室のなかだけ。関係者は電話を通して「声」だけで登場する。観客の想像力が試される映画でもある。

ストーリーそのものは、ありきたりで途中で結末が読めてしまうが、室内劇だけで緊張感を維持しながら最後まで疾走する脚本は見事。事件を通して主人公の内省も描こうとしているが、そのあたりはいま一歩というところか。

これから見る人はネタバレ情報に触れないようにして、まっさらな状態で見ることをオススメしたい。ここでもネタバレは書かない。上映時間88分の比較的短い映画だがなかなか楽しめた。

この手の映画はきっとリメイクされるだろうなと思いながら見ていたが、すでにアメリカでのリメイクが報じられているようだ。だれが主人公を演じるのだろう。