世田谷文学館で開催中の「筒井康隆展」に行ってきました。ひさしぶりの世田谷文学館でした。
筒井康隆初の大規模展覧会。小説『時をかける少女』『家族八景』『文学部唯野教授』『大いなる助走』ほか多数の創作で知られる筒井康隆。昔、実験小説を読んで頭を抱えた人も多いのではないでしょうか。
星新一、小松左京ともに「SF御三家」と呼ばれていたころから、現代に至るまで規格外のスケールで展開されたきた創作活動の軌跡を追います。
会場は、筒井の生誕に始まり順路に沿って出口に至るまで年表仕立てになっていて、原稿のほか膨大な資料は見応え十分です。会場に展示されていた、筒井作品のマップというか、多岐にわたる作品をカテゴリーに分類したチャートが目に留まりました。
会場内の「筒井書店」に展示されている、筒井康隆蔵書(海外SF)の即売会も行われたようです。
また出口近くには「筒井康隆劇場」のコーナーがあり、筒井がチェーホフの『かもめ』に出演したときの映像が上映されていました。
欲を言えば、権利上ややこしいのかもしれませんが、映画ファンとしては映像化された作品を関連資料ともにまとめたコーナーがあればよかった。
ロビーには著作など関連商品の販売コーナーがありました。そのなかに筒井康隆をざっくり紹介する書籍を見つけ、一度読んでみたいものです。
- 作者:佐々木 敦
- 発売日: 2017/09/23
- メディア: 新書
唯一無二の世界観を作り上げた大天才・筒井康隆を堪能できる展覧会です。