東京医科大学の入試で女性差別があったと報じられた。その是非は別にして女性からみた医療現場はどうなのかと思い、以前から気になっていた人気ドラマ「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」(第1シーズン、全8話)を見てました。主演は米倉涼子、脚本は中園ミホ。
天才的な腕を持ちながら組織に属さず、病院を渡り歩くさすらいのフリーランスの女外科医・大門未知子(米倉涼子)。群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、専門医のライセンスと叩き上げのスキルだけが彼女の武器。そんなスーパードクターが旧態依然として大学病院の医局にやってくる……。
なるほど面白い。「ドクターX」が第5シリーズ(2017年)まで続いている人気シリーズなのも納得できます。まあ長く続いているドラマのシリーズ初期は面白いに決まっています。最初のドラマが面白くなければ続編が作られることがなく、長く続くはずがないからです。
第1シリーズでは、スーパードクター大門がまだ知られておらず、医局員たちが「おかしなやつがやって来たな」と思っているなか、難しい手術を次々に成功させて、その凄腕が認知されていくプロセスが面白い。さらに彼女の考え方が周囲の医師たちにも影響を与えて、チームとして一体感が生まれていくあたりもよいです。
若手医師(田中圭)の視点で大門や医局を捉えていく流れもいいし、米倉と勝村政信との掛け合いは『ハケンの品格』の篠原涼子と大泉洋のやりとりを彷彿とさせられて愉快です。脚本が冴えています。「私、失敗しないので」「いたしません」という決め台詞もナイスです。
またメインのキャストを支える、伊東四朗、岸部四郎らのベテラン勢もさすがです。個人的には、シングルマザーの麻酔医を演じている内田有紀がツボ。米倉涼子と内田有紀が揃っている病院はないと思いますが……。
いままでビジュアルを見てあまりにバカバカしいと敬遠して見ていませんでしたが、食わず嫌いはよくないですね。あっというまに第1シーズンを見終わりました。オススメです。
ちなみに「女性からみた医療現場」をさぐることに関しては、まったく役に立ちませんでした。あたりまえ!