退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

萬屋錦之介主演のテレビ時代劇『柳生新陰流』(1982)を見終わりました

昨年末に放送されていたテレビ時代劇『柳生新陰流』(1982年、全13回)を録画で見終わりました。

主人公は柳生宗矩萬屋錦之介)。宗矩が関ヶ原の戦いの戦功により家康から旧領二千石を賜り、故郷の柳生の里に凱旋するところから始まり、その後、徳川将軍家の兵法指南役に上り詰める成功譚、他の剣豪たちとの対決、そして女たちとのロマンス(主人公はモテます!)などを軸に宗矩が没するまでの半生が描かれます。

二蓋笠(にがいがさ)の家紋を賜った坂崎事件や、家光と忠長との確執、荒木又右衛門の仇討ちなどよく知られたエピソードが並びます。とくに天知茂が演じる荒木又右衛門はかっこいい。

宗矩が健在な前半は錦之助の殺陣を堪能できますが、後半老いてくると嫡男・柳生十兵衛目黒祐樹)の隠密活動がメインになります。目黒の父・近衛十四郎ゆずりの豪快な殺陣もこのドラマの魅力です。Wikipediaによれば目黒の着用した衣装は父がかつて映画で着用したものだそうです。

宗矩は晩年大名にまで上り詰めていますが、自分の死後、禄を幕府に返上すると言い出します。息子たちにとってみれば「えっー」て感じですよね。

家光はその言葉に感じ入りますが、結局は遺領1万3千石は十兵衛(8千300石)と又十郎(4千石)が分割相続することにななります。せっかく大名だったのに……。この経緯についてもさまざまなフィクションがつくられています。が、それは別の話。

家紋 蒔絵シール 「柳生笠 金」