週末、『アイドル・ミラクルバイブルシリーズ 中山忍』というベスト盤を聞いてみました。中山忍は、ミポリンこと中山美穂の実妹で、1988年に「小さな決心」で歌手デビューしています。スーパーアイドルだった姉と比べられてさぞ大変だったことでしょう。
このベスト盤にはシングルのA面・B面の16曲がリリース順に収録されていて、シングルをコンプリートしています。さらに「楽天使」(中山忍、河田純子、田山真美子から成る期間限定ユニット!)名義でリリースされたアルバム『楽天使』から「恋する夏の日」「若葉のささやき」の2曲(いずれも天地真理のカバー曲)が収録されています。天使の羽が可愛かったなぁ(遠い目)。
リーフレットはなかなか豪華です。上質の紙にカラー写真が何枚も奢られています。解説などはありませんが、これならミニ写真集としてファンも満足でしょう。
こうしたアイドルのベスト盤を聞くと、デビューから次第に歌が上手くなっていく過程を実感できることが多いのですが、今回は終始歌唱力に難があります。後期の作品になると機械で声をいじっている曲も多く、「なんだかなぁ~」という感じです。
しかし決して楽曲に恵まれなかったわけではなく、6枚目のシングル「光のオペラ」は奥田民生が作曲しているなど、なかなか力が入っていたのですが……。奥田も「こんなメロディーじゃないよ」と思ったかもしれません。
さすがに歌では勝負できないと思ったのか、その後、活動の軸足を女優業に移します。よく知られるところでは、平成ガメラ第1作『ガメラ 大怪獣空中決戦』(1995年)でヒロインを演じてます。当時「歌と同じでセリフも棒じゃないかっ!」と思った記憶がありますが、その後も女優として活躍している様子で何よりです。