勝新太郎主演により日本映画の黄金期に一世風靡した「座頭市」の初のテレビ作品『座頭市物語』がBSフジで放送されているので紹介します。時代劇ファン必見です。
この作品は1974年10月から1975年4月までフジテレビで放送されたテレビ時代劇です。全26話。そのうち5話は勝新太郎自身が監督をしているので要注目です。
勝プロダクション製作でテレビ時代劇としては破格の予算が投入され、テレビ時代劇にもかかわらず、一話一話が映画ような風格があります。豪華な出演者は勝新太郎の人望によるところでしょう。また映画が斜陽産業となった時期と重なり、映画界で活躍していた熟練のスタッフが番組を支えていたことも大きいと思われます。
その後、本作の続編とも言える『新・座頭市』(全3シーズン)が製作されて、座頭市のテレビシリーズとしては、計100話が撮られました。CS放送では全話放送する企画があったようですが、願わくばBSフジでも『座頭市物語』に続いて『新・座頭市』も放送してほしいものです。
ちなみに勝新太郎の作品に対するこだわりは大変なものだったようで、予算度外視の放漫経営で製作を続けたためプロダクションは倒産しています。このあたりは、春日太一『天才 勝新太郎』(文春新書、2010年)に詳しいので参照してください。
今回平日朝の帯で放送されているので、週5話のペースです。ちょっとオーバードーズ気味ですが、最終話までしっかり並走したいと思います。
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