先日、麻布台にある外交史料館の特別展示「マッサン展」を見てきました。麻布郵便局のとなりに、高級ワインをたくさん貯蔵していそうな外務省の建物があるのは知っていましたが、外交史料館も同じ敷地にありました。入場料は無料。
この特別展示は「竹鶴政孝と知られざる日本・スコットランド交流史」というサブタイトルが付いています。現在放送中のNHKの朝ドラ『マッサン』の便乗企画でしょう。ドラマの登場人物のモデルとなった竹鶴政孝と妻リタの生涯を、日本・スコットランド交流史のなかで紹介しています。
展示品で興味深かったのは、マッサンがスコットランド留学の成果をまとめた報告書のノートです。几帳面な文字でウィスキーの製法が書かれていて、デキる人だったことがうかがえます。
他にはリタが里帰りするときに使用した旅券も展示されていました。年表をみると1925年と1931年にスコットランドに里帰りしているようです。この点はドラマと違いますね。
ドラマではいよいよ太平洋戦争開戦という時期に差し掛かっています。展示にも、先の大戦がマッサンの生活や事業とどのような影響を与えたかを紹介するような史料があってもよかったかもしれません。
展示会場で特別展示の小冊子をもらいました。手作り感がありますが、なかなかの力作です。ドラマの理解を深めるためにも一読する価値はあります。外交史料館のホームページでファイルが公開されています。
今回、初めて外交史料館に行きましたが展示室が狭いのに驚きました。どこかの村の郷土資料館だと言われても仕方ないほどです。通りから通用口みたいなところか出入りするなど、普通の博物館や美術館ではできない体験でした。近くまで行く機会のある人は、ドラマが終わる前に足を運んではいかがでしょう。
▼通用口みたいなところか入ります
▼建屋に入るとすぐに吉田茂の像(この別館を外務省に寄贈したとのこと)