退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『自殺サークル』(2002) / 新宿駅ホームからのJK集団飛び込みがすごい

シネマヴェーラ渋谷の「園子温監督特集」で「自殺サークル」(2002年)を観る。併映は「Make the Last Wish」でした。

ある日、新宿駅のホームから女子高生が「いっせいの、せ」といっせいに飛び込み自殺をする。そして、乗降客に降り注ぐ大量の血しぶき……。この冒頭シーンは余りにも衝撃的で、作品とともに監督の名前が知られるようになった当時の話題作。新宿武蔵野館が大入りだったのが懐かしい。

その後、謎の集団自殺が続き、ストーリーは一連の事件の謎解きになるかと思いきや、まったく解決せずに映画は終了して肩透かしをくらう。かっちり謎解きをしてすっきりさせてほしかった。ただ冒頭のシーンを撮りたかっただけなのかい、と突っ込みたくなる。

数年後、映画『紀子の食卓』でこの集団自殺事件の真相に触れられるが、この映画の観客にそんなこと言われても困る。

出演者のなかでは、ROLLYが狂信的な殺人グループのリーダーとして出演していたのが印象に残る。以前観たときはわからなかったが、少し前に「からくり人形楽団」にはまっていたせいだろうか。10年ほど前の映画だが、若いしカッコいい。