早稲田松竹で先日の「青」「白」に続いて「トリコロール/赤の愛」(1994年、クシシュトフ・キェシロフスキ)を観る。「トリコロール」三部作の最終作にして、キェシロフスキ監督の遺作。
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舞台はジュネーブ。主人公の女子大生(イレーヌ・ジャコブ)はモデルとしても活躍していて、イギリスに住む恋人と遠距離恋愛中。電話盗聴が趣味とする元判事と出会う。
ストーリーは静かに淡々と進むが、映像はエネルギーに溢れていて引き付けられる。元判事の「人間不信」といえる寂しさには共感できるかなと感じた私は、人との紐帯に飢えているのだろうか。
ただイレーヌ・ジャコブは美しいが、巨大なポスターを彩るトップモデルには見えないなあ。あと、ドーバー海峡を昔々往復したことがあるので、映画にフェリーが登場したとき昔を思い出して感傷的になった。
三作とおして瓶を捨てる老人が出てくるが何を暗示しているのだろうか。いろいろな解釈ができる。また三部作はそれぞれ独立しているのでどれから観てもいいが、最終作の「赤」のラストには「青」「白」に登場したキャラクターが少しだけだけ登場するサービルが仕込まれているので、順番に観ていくとちょっと得するかもしれない。
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