「容疑者 室井慎次」(2005年、君塚良一)をDVDで鑑賞する。テレビドラマ「踊る大捜査線」シリーズのスピンオフ企画。
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2006/04/19
- メディア: DVD
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テレビドラマでのキャラクタからすると、派手な刑事モノになるかと思ったが、意外と硬派で骨太な映画。
警視庁管理官・室井慎次(柳葉敏郎)が逮捕されて、取り調べを受けるシーンから始り、画面に引きつけられる。しかし、その後の展開を見ると薄っぺらい脚本にやや落胆する。警察内の権力争い、灰島(八嶋智人)率いる弁護士軍団、検事局などが入り交じりゴチャゴチャしてわかりにくいうえに、登場人物の描写が平板で深みがない。
一方、柳葉、哀川翔、田中麗奈らの出演者の熱演でなんとか映画としての体裁が保てたかという印象を受ける。とくに新米弁護士の田中麗奈が一途にがんばる姿は、キャスティングの時点で想定内だが、結構よかった。
また個人的には、事件解決後、真矢みきが八嶋智人に向かって「ボク」とたしなめるように言うセリフにぐっときた。ヅカ的に…。
それでも、余韻を残すラストの雪のシーンはなかなかよかったし、結局、「柳葉、かっこいい」と思わせたのだから、いろいろ残念なところはあるが、まるっきりの駄作というわけでもない。ナイストライと言いたい。
余談だが、DVDの音声が聞き取りづらいのには閉口した。不良品かなと思うレベル。日本語字幕が選べるのは、そのためなのか。改善を要望したい。