青空文庫のテキストを、キンドル(Kindle 2)で読むのに最適化されたPDFに変換してくれる「青空キンドル」というWebサービスを試してみた。
すばらしい! 先日、キンドルのファームウェアがアップデートされてPDFがサポートされたが、ズームができなくてガッカリした。逆にキンドルの画面に合わせてPDFを生成する発想がおもしろい。
しかもPDFファイルには日本語フォントが埋め込まれているので、キンドルをごにょごにょしなくてもいい。またサーバサイドで変換してくれるのでPC上に環境を用意する必要がないのもうれしい。
手順はとても簡単。青空文庫のサイトで所望の本を選び、zipファイルのURLを上記サービスのフォームに入力すると、変換されたPDFファイルがPC上にダウンロードされる。それをキンドルに転送するだけ。
下は、ちょうど原文を読んでいる『小公女』(フランシス・ホジソン・バーネット、翻訳:菊池寛)を変換して、キンドルで表示したスクリーンショット。ルビもばっちりだ。ただPCで見るとそうでもないが、キンドル上ではややフォントが痩せているような気もする。ま、人間の感性に近い領域はいろいろとむずかしいようだ。
いまのところ、キンドルの日本語化には興味がない。キンドルを手にしたときは、脳が英語モードに切り替わる感覚が気に入っているからだ。しかし、このサービスのように簡単に青空文庫をキンドルに取り込めるのならば、旅の友にお気に入りの作品を数冊、キンドルに入れておくのも悪くない。
余談だが、サイトによれば変換にはTeXが使われているらしい。昔、EmacsとLaTeXで文章を作成していたのを思い出した(遠い目…)。TeXが役に立っているのを見ると妙にうれしい。