- 作者: 藤井大輔
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2009/02
- メディア: 新書
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首都圏で配布されているフリーマガジン「R25」の誕生から、商業的に成功するまでのプロセスがよくわかる。平易な文章ですらすらと読みやすい。
ただ編集の立場からの体験談が主で、表面的な内容に留まっているのは不満。日経新聞の書籍ということもあり、マーケッティング理論の見地から、このフリーマガジンの成功を総括するような内容を期待していたのだが、やや肩透かしをくらった気がする。
リサーチを重ねてM1層の心理の迫れたことを「イタコ現象」と呼んでいたが、なんか泥臭いが現場はそうしたものか。F1層向けのコンテンツを開発するには、F1層のイタコにならなければいけないのか…。
この本の端々にマーケティング理論による裏づけが透けて見えるところもあるが、M1層が本音を語らないのと同様、筆者も成功の手の内を隠しているのか、という見方もできる。さすがに、これは捻くれすぎか。
余談。相鉄線横浜駅にあるという、巨大ラックは一度見てみたい。