角川シネマ新宿で「妻二人」(1967年、増村保造)を見てきた。「増村保造 生と愛」という企画のなかの一本。
外国小説の原作を新藤兼人が脚色したメロドラマ。冒頭からの火曜サスペンスのような無理やりの展開に驚く。若尾文子と岡田茉莉子が共演しているのは貴重。出版社に勤める高橋幸治の現在の妻を若尾、昔の女を岡田がそれぞれ演じている。これを入れ替えたらどうかという話はよく出るが、今回の配役では岡田が役得であろう。どちらも美しいです。
ミステリーの魅力にも欠け、暗くぱっとしない話であるが、女優二人のほかにも豪放な出版社社長・三島雅夫といった見せ場もある。それほど悪くはない。DVDが出ていない作品なので、機会があれば劇場で見てほしい。
角川シネマ新宿では、これからも大映作品を掘り起こす企画を期待したい。予告編も楽しめた。
【追記】DVDが発売されました。
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2014/06/27
- メディア: DVD
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