退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

映画館で『シルバー仮面』を見た!

少し前に渋谷のユーロスペースで開催された、特集上映「実相寺昭雄の光と闇」で『シルバー仮面』を見てきた。

シルバー仮面』は1971-1972年に放送された特撮テレビ番組。父の遺志を継いで春日兄妹は光子ロケットを完成させようと設計図を探しながら各地を放浪するが、世間から理解されず迫害されながらも懸命に生きる兄妹の姿が描かれる。

上映されたのは実相寺が監督した第1話・第2話のみ。実相寺特集なので仕方ないが、他の話数も見たかった。上映されたのはわずか2話だったため入場料は1000円均一。

  • ♯1 ふるさとは地球
  • ♯2 地球人は宇宙の敵

初回「ふるさとは地球」は、冒頭夜間の火災シーンから始まるが、画面があまりに暗くて驚く。しかもタイトルやオープニングテーマがなかなか流れない異例の演出。これが実相寺の拘りの演出だったのか分からないが、そもそもヒーローものとしてカッコイイのかという根本的な疑問が残る。せめて光学合成でビームを出すとかしてもいいよいだろうに……。

その後、人気が低迷したためか、光子ロケットの設計図探しはあっさり解決し、さらにシルバー仮面が巨大化するという謎の展開となり、タイトルも『シルバー仮面ジャイアント』とと改題されている。

人間ドラマを追求した作品だけに登場人物にも注目したい。柴俊夫篠田三郎など後に活躍する俳優を兄妹のなかに見出すことできる。とくに次女の春日ひとみを演じた夏純子の可憐な姿に注目したい。後半大好きな岸田森も登場するのだがあまり記憶にない。

と言うのは個人的には巨大化してから興味がなくなり全編を見たことがないからだ。『シルバー仮面』は大人の鑑賞にも耐えるという評判もあり、一度は最後まで見てみたい作品である。

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