退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【困惑】東京アラートとは何だったのか?

東京都は11日、新型コロナウイルスの感染が落ち着いたと判断して警戒情報「東京アラート」を解除した。これに合わせて解除に伴う休業要請の緩和も行われ、休業緩和措置は「ステップ2」から「ステップ3」に移行された。


【ノーカット】小池知事会見~東京アラート解除 きょうから「ステップ3」

「東京アラートに何の意味があったのか」と困惑する都民の声も多い。今後は「自粛から自衛」にモードが移行するようだが、「なんだかなぁ~」と思う。

振り返れば「東京アラート」は、緊急事態宣言ほどの自粛ムードはなかったし、何の意味があったのかさっぱりわからない。そもそもアラート終了に目安や基準もよくわからなかったし、今後再度アラートが出されれる場合の基準もよくわからない。ただレインボーブリッジや都庁の照明が禍々しい赤色になっただけである。

しかし、この赤色の照明は、その意味は別にして人々の耳目を集め強烈な印象を残した。小池知事の狙いはその一点だけでなかったのかと訝しく思う。ただのパフォーマンスではなかったのかという疑念が拭えない。

アラート解除を発表してすぐ、小池都知事は来月5日に投開票が行われる東京都知事選への出馬を表明した。コロナ対策も選挙の争点だという。


都知事選 小池知事が出馬表明 コロナ対策も争点か(20/06/12)

まあ東京アラートが都知事選のためだけパフォーマンスとは思いたくないが、解除の時期といい照明を使った派手な演出といい、疑念を持たれても仕方ないだろう。それほど露骨なマネをしなくても十分に再選されるだろうと思うが……。

小池都知事の繰り出す選挙対策のためのアラートにつきあわされた都民はいい面の皮である。

女帝 小池百合子 (文春e-book)