少し前に出家して世間を騒がせた清水富美加の独白本。幸福の科学出版の本なので、彼女が全部語れるはずもないのことは承知していたが、興味本位で読んでみた。
全部、言っちゃうね。 ~本名・清水富美加、今日、出家しまする。~
- 作者:千眼 美子
- 発売日: 2017/02/22
- メディア: 単行本
まず感じたのは芸能事務所・レプロエンタテインメントのマネジメント能力の欠如である。この本にある清水富美加の言い分をそのまま信じることはできないが、少なくとも所属タレントが自分の処遇にまったく納得しておらず不満を募らせていたのは本当だろう。その結果、契約を解除に至る。清水は女優として大成する可能性がかなりあったと思うが、レプロとしては「逃した魚は大きい」というところだろう。
また月給5万円だったとか、撮影現場までヒッチハイクで行ったとかいう話を読むと、さすがにあり得ないという気持ちなる。清水は結構売れていたと思ったが、そんなひどい待遇だったかと思うと、芸能界には夢も希望もないなと思ってしまう。
ショックだったのは、『仮面ライダーフォーゼ』や『連続テレビ小説 まれ』など、よく知っている作品の裏に、このような出演者の暗い思いがあったという事実だ。これでは作品を楽しむ気分が削がれてしまう。とくに『仮面ライダーフォーゼ』は大好きだったのに……。
今後、彼女がどんな活動をするのか分からないが暖かく見守っていこうと思う。