退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『Make the Last Wish』(2008) / 満島ひかりの幻の主演作

シネマヴェーラ渋谷の「園子温監督特集」で幻の作品「Make the Last Wish」を観る。併映は『自殺サークル』でした。

シンガーソングライターのアヴリル・ラヴィーンの「妹」を探すオーディションが開催され、選ばれるとアヴリル・ラヴィーンのステージに出演できるという。そのオーディションに参加するナオミ(満島ひかり)の動機は何か、というところからストーリーが展開する。

題名の「Make the Last Wish」とうのは、5つの角を持つロメオという人形が登場し、その角を一本折るたびに一つ願いが叶うということに由来する。

ドキュメンタリーとドラマが織り交ざった構成で、作品中のオーディションはガチだったらしい。満島ひかりが勝てばアヴリルのステージで前座を務めたかも……。

それにしても主演の満島ひかりはかわいいし、元Folder5だけあってオーディションで披露する歌もうまいので、彼女を観るだけでも価値はある。ラストに満島ひかりが渋谷の交差点でアヴリルの"Girlfriend"を歌唱するシーンは鳥肌だけど、「これって権利ダイジョウブなの?」と思わずにはいられない。

案の定、この作品はネット配信される予定だったが、権利関係がクリアできずに完成を待たずにお蔵入りになる。「お蔵入り」と言っても今回公開してるけど、それはいいのかしらん。まあ今回レアな作品を観ることができたのでよかったことにしよう。

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