辻村深月の短編「美弥谷団地の逃亡者」を読むために『オール讀物』(2010年 1月号)を借りてきて、パラパラめくっていると、「聖書を読む」という連載(この号が第1回)があった。
佐藤優と中村うさぎの異色の対談。二人は、ほぼ同時期に同志社大学に在学していた、というあたりから話がはじまり、新約聖書の『使徒言行録』を読み進めていくという企画だ。ちなみに二人ともクリスチャンであり、佐藤がカルヴァン派、中村はバプテスト派とのこと。
もっぱら佐藤が語り、中村がそれにちゃちゃを入れるという流れで進行するが、キリスト教の知識に触れることができるばかりか、中村のレスポンスが結構おもしろい。文字に起こしたものではなく、映像で対談の様子を見てみたい。
余談だが、『オール讀物』を久しぶりに手に取ったが、読者の年齢層はムチャクチャ高そうだな雑誌だ。伝統がある雑誌だから、文藝春秋も簡単に廃刊にはしないだろうが、いつまで続くことやら……。