退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

勝間和代、香山リカ『勝間さん、努力で幸せになれますか』

勝間さん、努力で幸せになれますか

勝間さん、努力で幸せになれますか

勝間和代香山リカの対談本。香山リカ『しがみつかない生き方』を読んだ時、「〈勝間和代〉を目指さない」という章があったので、この企画ありそうだなと思っていたら案の定…。わかりやすい直球の企画といえる。

正直言って双方とも遠慮がちで議論が噛みあってなく、対談としてはあまり面白くない。勝手に言いたいことを言っているだけで、永遠に分かりあえそうないところがかえって味かもしれない。香山のあとがきで、勝間宛に「どうぞお元気で」と結んでいるところが何をかいわんや。

アマゾンのレビューを読んでいたら、「何度も本を床に叩きつけたくなる衝動を抑えて、なんとか最後まで読み切りました」という人がいて、ちょっと笑ったが気持ちはわかるような気がする。

どちらも「できる女」「できない女」というキャラクターを売りにしていることを差し引いても、読んでいて首をかしげたくなることが多い。まあ「できない女」と言っても、東大理三を受験(落ちたらしいけど)して、医師になって、何冊もの単著があることを考えると、どちらも努力しているの明らかで、「なんだかなあ」という気分にはなる。

ちょうど、この本を読んでいたところ、「勝間vs.ひろゆき」のテレビでの対談が話題になったが、この本よりよっぽど面白かった。本書の対談も映像で見てみたいものだ。

ちなみにすごい表紙だと思ったら、ふたりが向き合う写真は帯だった。ここまでやるなら、アイドル本みたいに写真満載にしてほしかった。