先週、目黒シネマで「空気人形」(2009年、是枝裕和)を観る。業田良家の短編漫画を映画化。
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 2010/03/26
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美しくも切ない映画でした。人形が心を持つというアイディアは、ピノキオに見られるように決して新しくはないが、人形がビニール製のダッチワイフというところが斬新。よく映像化できたものだと感心した。
やはり空気人形を演じたペ・ドゥナが印象に残る。いくら女優業とはいえ、この役を受けるのは勇気が要っただろう。賢明に演技する姿は健気だが、人形になりきる演技が痛々しい。でもヌードはきれいです。
ラストで救われるのかと思いきや、容赦のない残酷物語。この映画は、空気人形の視点から現代社会の虚無感や満たされない思いを描きだす試みとも解釈できるが、暗いラストは社会の悲観的未来を暗示しているだろうか。
生々しい描写が多数あるのでテレビでの放送は難しいかもしれない。体調のいいときに、TPOを考えて一度見てほしい映画。精神的なインパクトはあります。