新文芸坐で、「ワイルド・バレット」(2006年、ウェイン・クラマー)を鑑賞。少年が持ち出した、警官を射殺した証拠の拳銃をめぐって複雑に展開する悪夢の一夜を描く。
あまり期待していなかったが、なかなか面白かった。入り組んだストーリーをうまくまとめたウェイン・クラマー監督の脚本がすばらしいし、特殊効果を駆使した映像美も斬新だ。まあ、きっかけとなった証拠の銃の保管は施錠しておけよ、と思ったが。
銃の蔓延などアメリカの暗部を描いている演出はなぜか懐かしい感じがする。なかでも子どもを食い物にする鬼畜夫婦は、実際にいるかもと思わせるほどに怖いものがあった。
出演者では、主役のポール・ウォーカーを食うほどに、ロシア人少年のキャメロン・ブライトの目が印象的。
最後に、主人公が潜入捜査官であることが明らかになるのは、ちょっとムリがあったかも。
でも原題は” Running Scared”なのだが、なぜ「ワイルド・バレット」 “Wild Bullet”という邦題にするのかね。
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