偶然、東京大学出版会が発行している冊子『UP』に、「シネマヴェーラ渋谷」の館長の日誌が連載されていることを知った。「円山町瀬戸際日誌・渋谷名画座日録抄」というタイトルである。
2008年12月号を見たら連載第10回だったので、連載開始は最近だなと思ったら、3か月毎の連載で、2006年9月号が連載第1回だった。まだ近くの図書館に残っているかなと思って調べていたら、ギリギリ保管されていたので借りてきた。「山口百恵特集」を取り上げていたが、『霧の旗』(1977年、西河克己)を観にいった記憶がある。その企画は興業的には振るわなかったらしい。
連載初回が面白かったので、順次バックナンバーを取り寄せて読んでいるところだが、興行成績に一喜一憂する様子や、プログラム編成の過程がなかなか興味深い。
それにしても弁護士に加えて、映画館館長という肩書きはカッコいい。映画好きが高じてやってみたいと思う人はいるかもしれないが、誰でもできるというものでもない。