イスラエル建国を描いた大作。3時間以上の長尺だが、体感上も非常に長く感じた。DVDで鑑賞したが、劇場だったら耐えられなかったかもしれない。
未だ解決をみないパレスチナ問題が背景にあるので、映画でも落としどころがないのだろうか、しまらないエンディングになっている。原題は” Exodus”というが、「栄光への脱出」という邦題はいかがなものか。単に混沌のはじまりに過ぎないというのに。
劇中でドイツ人将校がアラブ人を使嗾する描写があるが史実なのだろうか。単なるフィクションならば、ドイツ人への憎悪ということなのか。
この映画は一貫してユダヤ人の視点から語られているが、侵略を受けたアラブ人たちの立場はどうなるのか。もっと中立の立場から描いてほしいものだ。この点において壮大なプロパガンダ映画といっても差し支えあるまい。
ただし、テーマ曲だけは名曲なので、映画音楽史に残ると思われる。
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2008/08/02
- メディア: DVD
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