退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

違法アニメ配信サイト「Anitube」事実上の閉鎖。地方民の勘違いがイタい

政府の海賊版サイトの緊急対策案が発表された。「漫画村」「Anitube」「Miomio」を名指してサイトブロッキングを要請する可能性を示唆した。法的根拠を伴わないサイトブロッキングの是非については議論のあるところだろう。それでもこの政府の動きを受けて、無料でアニメが見れる違法サイト「Anitube」は事実上閉鎖された。

japan.cnet.com

政府はコンテンツビジネスの崩壊を招き、インターネット上が無法地帯となる恐れを指摘している。まあ当然と言えば当然だろう。このような違法サイトを野放しにしていたらアニメをつくる人がいなくなるのは火を見るより明らか。表立ってAnitubeを擁護できる人はいないだろう。

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今回、そうした状況で地方民の怨嗟がネット上で巻き起こっていつことに驚いた。このまとめが典型例である。

togetter.com

議論(愚痴かな?)の口火は以下のとおり。東京民だけ無料でアニメが見れてズルいということらしい。バカバカしい。

いわゆる地域格差が気に入らないらしい。

それに対する代表的な反論は、都会の住民は田舎より生活費を負担しているのだから恩惠があるのは当然であるというモノ。まあわからなくもない。

極めてつけの正論は、地域格差はあるのは同情するが、だからと言って違法サイトを使っていい理由にはならないというもの。ごもっとも!

まあアニメもビジネスだから投資対効果がないところには投資しないのは当たり前。首都圏を制覇すれば、アニメイベントなどで商売になる現状は如何ともしがたい。地方民はどうしても見てもらわないと困るというほどではない、というのが現状だろう。

これはアニメ業界だけに留まらず、市場規模、人材、資本などなど、すべてのリソースが首都圏に集中していることが原因である。地域格差は昭和の時代からあったが、インターネットの登場により、格差が一層明確に可視化されるとともに、マスが意見を発信しやすくなったことによる現象だろう。

インターネットが空間を越えることのできる夢のツールと思われた時期もあったが、結局ビジネスはリアルの地域経済と密接に結びついていることがはっきりしたのは皮肉なことだ。

地方でグダグダ文句を言ってるなら受験勉強をがんばって東京に来なさい。これが地方出身者で大学進学時に上京した私からのメッセージである。