退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

民進党代表選挙で思ったこと

民進党の代表選挙で蓮舫氏が選出された。

最大野党の代表というのは、いざとなれば首相になる重要なポジションである。それにもかかわらず世間の目は民進党に向いておらず、代表選挙もまったく注目されていなかった。2012年に旧民主党が政権を失って以来、年々党勢は衰えるばかりで「党の立て直し」の兆しは見えないように思える。

今回の代表選挙では、蓮舫参院議員、前原誠司衆院議員、玉木雄一郎衆院議員が立候補して、当初は討論会などで政策論争を繰り広げていたが、そもそも同じ党にいるのだがら根本的な政策の違いがあるはずもなく、再び政権与党になると誰からも信用されていないので政策論争を聞かされても空虚に響くだけである。

まず民進党がやらなければならないことは、有権者から再び政権を担える党に生まれ変わったと信用されることだろう。その点について、候補者たちは「解党的出直し」と唱えるばかりで具体的にどうするのかまったく見えてこない。

よく日本人は忘れやすい国民だと言われる。しかし、こと民進党に対する不信感はまだまだ薄れないのはどうしたことだろう。民主党政権の失敗があまりに無残だったということもあるが、いまでだに有権者に「民進党だけはありえない」と根強く思われているのは、ある意味不思議でもある。

健全な民主主義には健全な野党が必要なことは言うまでもない。その意味では民進党にさらなる奮起を期待したいところだが、どうも常敗野党と成り果てており、その地位に甘んじるのもやむなし、という雰囲気が透けてみえる。ここは第三極の台頭に期待しなけれならないのかもしれないが見通しは暗い。

さて冒頭で代表選挙への関心が薄いと書いたが、今回は別の意味で炎上した。蓮舫氏のいわゆる「二重国籍」問題である。私はいまの時代は二重国籍でも問題ないと思うが、現行法ではそれは許しておらず、国会議員なのだから遵法精神に従ってほしいとは思う。少なくとも政治家については出自をオープンにするべきだろう。

しかも蓮舫氏の「二重国籍」問題に対するコメントが二転三転したのが致命的だった。その場しのぎと言われても仕方ない。仮にも「首相を狙う」というのならば有権者に対して真摯であるところから始めてほしいものだ。これでまた民進党への不信感が増大したのではないか。

一番じゃなきゃダメですか?