退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

オールナイト《特技監督・川北紘一 一周忌 「ゴジラVS」まつり》 @新文芸坐

先週末、新文芸坐で《特技監督川北紘一 一周忌 「ゴジラVS」まつり》を見てきた。やっぱり映画館で見る怪獣映画はいい。

今回は平成ゴジラシリーズ(vsシリーズ)からの4本立て。この企画なら空いているかなと出かけたが、入場時はロビーで収まりきらず階段にまで列が伸びていた。劇場内はほどよい混み方で、客の入りは7割強ぐらいか。

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フィルムの状態は概ねよかったが、音声にノイズが乗っていた作品が散見されたのは残念。怪獣映画は音響が大事だということを改めて確認した。

上映作品は次のとおり。

ゴジラVSモスラ (1992年 大河原孝夫)

主人公のトレジャーハンター(別所哲也)が遺跡を盗掘するシーンから始まる。億面もなく「インディー・ジョーンズ」のパクるのはある意味すごい。主人公の元妻(小林聡美)がヒロインと言ってよいのだろうが、子持ちのヒロインとういうのはちょっと萎える。

インファント島からモスラお卵を日本に輸送中に、それを追ってゴジラが登場するという設定。小美人(コスモス)も登場。

特撮では国家議事堂でモスラの幼虫が繭をつくり孵化するシーンが幻想的。横浜みなとみらい21横浜ランドマークタワーが破壊されるシーンもみどころ。

ゴジラVSメカゴジラ (1993年 大河原孝夫)

ゴジラ部隊Gフォースが究極の対ゴジラ兵器メカゴジラを開発。日本に持ち込まれたコジラの卵からベビーゴジラが産まれる。ベビーゴジラはヒロインの研究員(佐野量子)になつき、佐野もベビーゴジラに対して母性を示す。そのベビーゴジラを追ってきたゴジラメカゴジラの戦闘が描かれる。

究極の対ゴジラ兵器が二足歩行ロボットである必要があるのかという根本的な疑問があるが、カッコいいからいいだろう。
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最終決戦の場は幕張副都心。かつて通勤していた街なので俄然高まってくる。幕張テクノガーデンのツインタワーが懐かしい。戦闘が夜だったのはちょっと残念。

なお今年1月に新文芸坐で開催されてた「新春メカゴジラまつり」では、メカゴジラが登場する作品のなかで本作だけ欠けていたので、これで全5作品をコンプリートできた。

ゴジラVSスペースゴジラ (1994年 山下賢章)

宇宙から地球に飛来したスペースゴジラに、ゴジラとGフォーのMOGERA(モゲラ)が絡む三つ巴の戦い。モゲラの造形はユニークだが決してカッコいいとは言えない。モグラを思わせるネーミングは一応劇中で活かされているの救い。

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最終決戦の場は福岡。スペースゴジラ宇宙生物なのに、福岡タワーを利用して自分の陣地を作り動こうとしないのが残念。もっと機動的に動いてほしかった。

本作で特筆すべきは、平成ゴジラシリーズの常連である三枝未希がついにヒロインを演じていること。南の島での夕日に映える姿も美しいし、モゲラの搭乗員との恋愛も描かれる。

ラストの戦闘シーンでは吉川十和子とともに、ヘンテコな衣装を着て戦場をうろうろするのは謎だがまあいいだろう。ボーイッシュな三枝とゴージャスな吉川のコントラストも楽しめる。

ゴジラVSデストロイア (1995年 大河原孝夫)

「平成ゴジラシリーズ」最後の作品。ゴジラは体内炉心が暴走して、いつ核爆発の起こしたもおかしくない状態で登場する。赤く発光している外観が怖い。

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この作品は、オキシジェン・デストロイヤーを振り返るなど「ゴジラ」の第一作へのオマージュが色濃い。またゴジラの核爆発が描かれたり、伊方原発が襲われそうになったり、核への言及に遠慮がない。もちろん福島原発事故の前の作品だが、メルトダウンを示唆するCGが使われるなど、いま見ると先見性が感じられる。

ヒロインはニュースキャスターの演じる石野陽子。その石野が巨大化する前のデストロイアに襲われるシーンが人間サイズの特撮が使われているのはゴジラ映画として珍しい。

キャッチコピーは「ゴジラ死す」。たしかにラストでゴジラが溶けていく表現もあるが、その後も咆哮が聞こてゴジラの死は曖昧になっている。この作品から4年後、「ミレニアムシリーズ」でゴジラがスクリーンに戻ってきたのは周知のとおり。

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