退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

『妖星ゴラス』(1962)

先日の「大巨獣ガッパ」に味をしめて、再び銀座シネパトスのレイトショーに行ってきた。今回は「妖星ゴラス」(本多猪四郎,1962年)だ。「ギララの逆襲」の河崎実監督と池田憲章氏によるトークショーは楽しい。上映前にマニアックな視点から見どころを紹介してくれるので、映画がより楽しめるなかなか贅沢な企画である。とにかく映画館で観るミニチュア特撮はいいなぁ。

さて「妖星ゴラス」だが、まず発想の豊かさに驚く。巨大天体ゴラスが地球に衝突することが判明し、これを回避するため推進装置を南極に建設して地球自体を移動させるという「南極計画」を発動させる、という破天荒な設定だ。この発想を映画にしようとする意気込みがすごい。「アルマゲドン」「ディープインパクト」も形無しというところだ。でも、いまだと資金が集まらないだろうな。

妖星ゴラス [DVD]

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この映画の見どころは、南極に推進装置を建設するシーンのミニチュア特撮のシーンだろうか。この円谷プロの特撮技術は必見である。一方、残念なのはオットセイみたいな怪獣の出現か。これはトークショウでも指摘していたが、これはまったくの蛇足で必要ないのではないか。

あとゴラスが遠ざかったあと、「地球を元の軌道に戻さなくはいけない」と悠長に言っていたが、推進装置を止めても「慣性の法則」で地球は移動を続けるのではないかと…。ま、細かいことは気にせずに楽しめばいいか。

余談だが、トークショー河崎実監督「ギララの逆襲」のヴェネツィア映画祭用のポスターについて語っていた。日本版とは違って、ギララとタケ魔人だけとなるそうだ。ああ、加藤夏希はいないのか。残念。