退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『真夜中の五分前』(2014) / 三浦春馬主演のミステリー・ラブロマンス

DVDで映画『真夜中の五分前』(2014年、監督:行定勲)を鑑賞。昨年急逝した三浦春馬主演のミステリー・ラブロマンス。原作は本多孝好の小説。日中合作映画。

上海の時計修理工・青年リョウ(三浦春馬)は、プールで知りあったばかりの美女ルオラン(リウ・シーシー)から、彼女の双子の妹ルーメイ(リウ・シーシー・二役)への婚約祝いのプレゼント選びを手伝ってほしいと頼まれる。魅力的なルオランにひかれるリョウだったが、ルオランは、女優として活躍する妹の婚約者ティエルン(チャン・シャオチュアン)を愛していていた……。リョウはルオランと次第に親密なっていくが、ルオランとルーメイが旅先で事故に遭ってしまい……。


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全編通して映像が美しく瀟洒な映画である。上海の街並みが美しいだけでなく、リウ・シーシーが美しく撮れているのは評価できる。しかしオシャレすぎて鼻につくという人もいるかもしれない。とくに前半はもっとポップにまとめたほうがよかっただろう。

本作はいわゆる「双子映画」である。後半、事故で生き残ったのは双子のどちらかという点がフォーカスされて物語は進んでいくが、真相は曖昧なまま映画は終わるのも余韻があって趣がある。

舞台が異国であることもあり雰囲気のある映画だし、主演の三浦春馬の隠れた魅力も引き出していた。

三浦が死去したことで、本作は再び注目を集めることになった。海外ロケで外国人俳優たちと渡りあっているのには感心させられる。いずれは国際的な俳優として活躍しただろうことを考えると、早逝したことが惜しまれる。