退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

『メリー・ポピンズ』(1964)

1964年に制作されたディズニーの名作ミュージカル。DVDで鑑賞。

いわゆるディズニー映画とは違って、リアルな大人の社会が表現されているように思える。意外に深い作品である。メリー・ポピンズが、万事を解決するのではなく、さりげなく去っていくところがいい。ただ、あまり子ども二人がかわいくないのは残念だが、それもリアルということかも。

最新のCG技術でリメイクされてもよさそうだが、いまだに実現していない。ジュリー・アンドリュース(Julie Andrews)やディック・バン・ダイク(Dick Van Dyke)のパフォーマンスがあまりに卓越しているので、代わりの人が演じるのがむずかしいからかもしれない。とくに、ジュリー・アンドリュースのアイドル性は際立っていて、翌年、名作「サウンド・オブ・ミュージック」(The Sound of Music)で、その才能がいかんなく発揮される。

メリーポピンズ スペシャル・エディション [DVD]

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このミュージカル映画には、名曲がたくさん登場するが、なかでも「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」(Supercalifragilisticexpialidocious)は、とくに印象に残る。劇中、魔法の言葉としても取り上げられていて、一番長い英単語の1つとしても知られている。これをすらすら言えるとカッコいいだろうな。

実は、個人的にはミュージカルは苦手なので守備範囲は狭いのだが、好きなミュージカル映画のひとつである。一度は観てみてほしい。