退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

アニメ「ヒカルの碁スペシャル 北斗杯への道」で引っかかったこと

先般、ニコ生の番組「ヒカルの碁 鑑賞会」が無事に終了したという記事を書きましたが、番外編として2004年の正月スペシャルとして放送された「ヒカルの碁スペシャル 北斗杯への道」が配信されました。久しぶりに見ました。

北斗杯という18歳以下のプロ棋士を対象とした架空の国際棋戦(団体戦)の予選の模様が描かれます。テレビアニメの佐為編と上手く橋渡して始まり、代表選出までがよくまとまっています。作画レベルも高く楽しめました。

コミック原作のアニメ化はがっかりすることも多いですが、この「ヒカルの碁」は数少ない成功例と言ってよいでしょう。原作の完成度が高いこともありますが、おっさんが見てもノスタルジーを抜きにして面白いと思えるアニメはなかなかありません。アニメ放送当時、「ヒカ碁ブーム」が世間を席巻したのもも頷けます。

ヒカルの碁 第一期+第二期+第三期+北斗杯への道 全75話 DVDBOX

さて、このアニメのヤマ場でいま見るとちょっとどうかなと思うことがありました。

日本からの出場枠は3つ。シードの塔矢アキラを除いて予選トーナメントで2枠を争うことになります。まず越智がトーナメントを勝ち抜いて出場権を獲得します。

それからトーナメントの別の山の対局で主人公・進藤ヒカルと関西棋院の社清春が代表権を賭けて対局します。その対局はトッププロを唸らせるほどの内容で周囲から高評価を得ます。結果、ヒカルが勝ちを収めて二人の日本代表が決まります。

さてここからです。すでに勝ち抜けている越智は、ヒカルと清春の対局内容が素晴らしく、皆が清春が予選落ちしたことを惜しむことを気にして、清春と対局して代表を決めることを提案します。願いが聞き遂げられ後日、越智と清春が対局して社が勝ちます。越智はすでに獲得していた代表権をみすみす手放すことになります。

ヒカルの碁 (20) (ジャンプ・コミックス)

ニコ生では越智を賞賛するコメントが多く見られました。しかしプロとしてはどうなのでしょう。経緯はどうであれプライドを捨てて国際棋戦に参加するチャンスを活かして、自らの経験値を上げる道を選ぶべきだったのではないか。そんなことを思いました。おっさんになって純粋な気持ちを失ったのかとも思いますが、皆さんはどう思いますか?

本作ではタイトル通り北斗杯の予選を扱っていますが、その後本戦がアニメ化されることはありませんでした。なんとも惜しいことです。ちなみに原作コミックは、北斗杯終了まで続き、その後、ヒカルとアキラが公式戦で対局するところで終了しています。

ぜひリメイクして原作全編をアニメ化してほしい作品のひとつです。