退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『映画 ビリギャル』(2015) / ただの受験成功譚ではない家族再生の物語

新文芸坐の《昨年の邦画を振り返る毎年春の恒例企画 気になる日本映画達〈アイツラ〉2015》で『映画 ビリギャル』(2015年、監督:土井裕泰)を鑑賞。主演は有村架純。原作はベストセラーになった坪田信貴『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』である。

封切り時はまったく興味がなくスルーしたが、先月原作本を読んでちょっと面白い話だと思い見に行ってきた。あの原作がこのように映画になるかとスタッフの仕事ぶりに感心しながら鑑賞。まあ有村架純がかわいいという時点で半分ぐらいは映画化は半分ぐらいは成功していると思われるが、ヒューマン・ドラマとしてもよくできている。誰が見ても非常にわかりやすい作品に仕上がっているのは美点。

出演者ではやはり主演の有村架純と塾講師・伊藤淳史の好演が目立つ。プロの俳優はさすがに違うなと思わせる。個人的にはあがた森魚が塾長として出演していたのがツボだったが分かる人は少ないだろう。


映画「ビリギャル」予告
不満をいえば、慶応大学に合格した後のことについて一切触れられないことだ。映画は主人公さやかがSFCに合格して新幹線で上京する場面で終わっているが、アフターストーリーが気になる。

せめてエンドクレジットでSFCに進学して何が変わったのか、卒業後はどんなキャリアを歩んだのか紹介してほしかった。大学合格が最終ゴールというのはやっぱり違うのではないか。その点は、映画『受験のシンデレラ』(2008年、監督:和田秀樹)の方がよかった。

f:id:goldensnail:20160318140539j:plain

【関連記事】