早稲田松竹で、「わが教え子、ヒトラー」(2007年, ダニー・レヴィ)を鑑賞する。ヒトラーの映画なのでシリアスな映画かと覚悟して出かけるが、まったくのコメディだった。でも、あまり笑えない映画でもある。
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1944年12月のベルリンが舞台。ヒトラー総統は自信喪失していたが、新年の演説によって国民を鼓舞し戦意を高揚させようとするゲッペルスの思いつきで、収容所からユダヤ人のグリュンバウム教授が召還される。さっそくヒトラーの再教育を行うことになるが…。
映像、演技などは申し分ないのだが、コメディなのに笑えない映画では為すところを知らない。こうした映画が、いまドイツ本国で製作されるという雰囲気はどんなものなのだろう、またドイツではこのコメディを笑えたのだろうか。自虐的に笑うことで自らの過去の贖罪にするといった作為的な演出なのかしらん。
ラスト近くで、ヒトラーが、教授にMein Führer と呼びかけるシーンがあり、ん、と思った。字幕にもあったが、辞書を引いてみるとder Führerには、総統(ヒトラーの称号)のほかにも、leaderとかguideという意味があった。なるほど。