テレビアニメ「ひそねとまそたん」(全12話)を鑑賞。2018年春にTOKYO MXなどで放送された。放送当時はスルーしてたが評判が高いので見てみた。いろいろぶっ飛んでいた。総監督・樋口真嗣によるオリジナル作品。ボンズ制作。
航空自衛隊岐阜基地に勤務する新人自衛隊員・甘粕ひそね(声:久野美咲)は、ある日、格納庫で巨大なドラゴンと遭遇する。この生物は「変態飛翔生体 (OTF) 」と呼ばれ、F-15J戦闘機に偽装して空を飛ぶ国家機密級の存在だった。ひそねは適性を認められ、OTFを操縦する飛行要員(Dパイ)に任命され、そのドラゴンをまそたんと名付けるが……。
言葉では説明しにくいが「変態飛翔生体 (OTF) 」というぶっ飛んだ設定に圧倒される。きっかけは誰かの妄想だとしても、このスケールでアニメされたことに驚く。これまでに見たことのない不思議な設定だが、ストーリーは覚醒、友情、恋愛、挫折、復活といったアニメの定跡どおりで王道といってもよい。ただし終盤の「現代版日本神話」のような展開はちょっとついていいけなかった。
いかにもカネがかかっていそうな映像で単純にアニメファンとして楽しめる。加えて素晴らしいと思ったのは岩崎太整による音楽。テレビアニメとは思えない壮大な劇伴がついている。アニメを見た後に手に取ったサントラ盤のリーフレットにレコーディング風景の写真も載っていた。生楽器での収録とはなかなか豪華。
またEDも洒落ていてちょっといい。フランスの女性歌手・フランス・ギャルのヒット曲「Le temps de la rentrée」(邦題「恋の家路」)を登場人物の声優のボーカルやコーラスでカバーしている。キャラが踊るアニメーションも楽しい。必見。