早稲田松竹で映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013年、マーティン・スコセッシ監督)を鑑賞する。かつてウォール街の寵児だったジョーダン・ベルフォートの回想録を原作にした、レオナルド・ディカプリオの主演映画。
レオナルド・ディカプリオが演じるョーダン・ベルフォートがウォール街で成功をおさめ、その後、転落するまでを描く。全編にわたり薬物使用、セックス、ヌード、f-wordの連発などにより、当然のように日本ではR18+指定。きっと地上波では送されないのでぜひ映画館で鑑賞しておきたい作品。
ディカプリオが汚れ役をここまでやるのと驚く作品でもある。でも、これだけやってもアカデミー賞を取れないのは現実はきびしい。嫌われてるのかね。
正直、詐欺まがいのやり口でお金をガッポガッポ稼いで、乱痴気騒ぎに明け暮れるのは、まったく共感できないが実話をベースにしているので仕方ない。ドラッグとセックスの描写に、途中でいい加減ヤレヤレという気分になるが、クルーザ「ナオミ号」の遭難シーンでアクセントになって気分が変わってよかった。
ベルフォートがウォール街が成功した理由のひとつは話術の巧みさだろう。金融工学などとは無縁の電話勧誘で株の売買をする時代にあって、ディカプリオのトークが冴え渡る。とくに社員に向けた彼のスピーチは惚れぼれする。英語を勉強している人にも参考になるのではないか。でも、f−word連発でリズムを作っているので、そのまま使えないかもしれないが……。
もうひとつ驚いたのは、これだけ薬物犯罪や株式詐欺を犯しても刑期はわずか3年。仲間を売って司法取引した結果だが、日米の司法制度のちがいに驚く。そして離婚に際し子どもに強い執着を示すのもアメリカらしいなと感じた。
The Wolf of Wall Street Official Trailer - YouTube