退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

ザ・インタープリター

ザ・インタープリター」(2005年, シドニー・ポラック)をDVDで鑑賞。ニコール・キッドマン主演のサスペンス。

どうしても詰め込みすぎという印象を受ける。登場人物の生い立ち、テロリズム、国連、アフリカ、恋愛、アクション…。

メインテーマは何なのかわかりにくい。ラストで独裁者に銃を向けるキッドマンが、結局銃を捨てるシーンでクライマックスを迎えるが、「武器では何も解決できない」というメッセージを伝えたいのだろうか。それにしても、主役が通訳という職業である必然性が見えてこないのは致命的。「言葉」が武器じゃなかったのか。

もっと、シンプルな構成にして娯楽性を追及するべきだったかも。なんとなくヒッチコック作品を彷彿させるところがあり、舞台設定もいいなと思わせるだけに、やや残念ではある。

とはいうものの、ニコール・キッドマンの美貌を堪能することはできるので、ファンは安心してもいい。

一方、相手役のショーン・ペンはキッドマンを護衛するセキュリティ・サービス。佇まいは渋い中年でカッコいいのだが、プロとしてあまりに無能なので、ちょっと萎えた。