退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

展覧会図録『岡崎京子 戦場のガールズ・ライフ』を読んでみた

今年3月まで世田谷文学館で開催されていた「岡田京子展」の図録を読んでみました。私も会期終了間際に足を運びましたが、すばらしい展覧会でした。

最近は展覧会の図録が書籍として刊行されるのがトレンドになっていますが、この図録も平凡社から出版されてるので書店で購入可能です。

ただし展覧会図録といっても会場の展示物のすべてがカバーしているわけではなく、多数展示されていた雑誌類の紹介はありません。しかも出品リストが見当たらないのはどうしたことでしょう。

その代わりなのか多くの著名人たちからの寄稿文というか評論が載っています。このあたりは一般書籍として体裁を整えるための工夫ということなのでしょう。

寄稿文のなかで1つだけガチの評論がありました。大塚英志「まるでシャボンのようにありえなかった泡のような日々」というやや長めの文章です。他の人はもっと短い文を寄せているのに、大塚の寄稿だけ三段組で3ページというダントツの長さ。岡田京子と岩館真理子との比較を論じた興味深い文章でした。一読の価値があります。

また年譜をじっくり読めるのも図録の魅力です。ピチカート・ファイヴを流しながら年譜を眺めていると気分はすっかり90年代です。寄稿文でも触れている人がいましたが、インターネット時代に岡田京子が創作活動をしていたら、どんな仕事をしていたのだろうか。そんなことを考えながら図録をパラパラをめくってみました。
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