退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

映画『ゴジラ対ヘドラ』のオープニング主題歌「かえせ! 太陽を」がすごい!

この夏、ハリウッド版の『GODZILLA ゴジラ』が公開されて、これまでになくゴジラが注目されている。NHK-BSやテレビ東京の「午後のロードショー」でゴジラシリーズが何本か放映されたが、前からもう一度見たかった作品がリストになくてがっかりした。『ゴジラ対ヘドラ』である。

そうしたなかラジオで麻里圭子が歌う「かえせ! 太陽を」を聞いた。映画『ゴジラ対ヘドラ』(1972年、監督:坂野義光)のオープニング主題歌であり、本人も映画に出演している。さっそく、この曲が収録されているCDを借りてきた。

映画音楽の世界

映画音楽の世界

まず監督自らの手による歌詞がすごい。しかも深刻なテーマににもかかわらず、眞鍋理一郎が作曲した妙に明るい曲調との対比が面白い。

水銀 コバルト カドミュウム
ナマリ 硫酸 オキシダン
シアン マンガン バナジュウム
クロム カリュウム ストロンチュウム
汚れちまった海 汚れちまった空
(以下略)

この映画は、公開当時の社会問題であった公害をテーマにしており、サイケデリックなど当時の世相を盛り込み、ゴジラシリーズのなかでは異色作となっている。ゴジラが体を丸めて放射能を口から吐き、それを推進力にして飛ぶという迷シーンで注目を集めた。その後、プロデューサーの田中友幸がこれに激怒し、監督は特撮から干されてしまったというエピソードもよく知られている。

この異色作をテレビで見たかったのだが、いずれの局の特集でもスルーされて残念だった。この作品は、フクシマの原発事故と重ね合わせると差し障りがあるのかもと考えるのは深読みしすぎだろうか。

それにしても、日本で原発事故を題材にとった新しいゴジラが作られなかったのは、いかにも残念である。そうしているなか、この夏、ハリウッド版ゴジラが上陸。もはや国産のしょぼいゴジラは登場する余地はなくなってしまった。無念なり。

そうした思いを抱きながら、名曲「かえせ! 太陽を」を聞いてみるのも一興。


かえせ!太陽を(ゴジラ対ヘドラ メイン・タイトル) - YouTube

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