退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

コミック「さよならソルシエ」を読んでみた

穂積によるコミック「さよならソルシエ」(全2巻)を読了。昨年末、東京都美術館の「ゴッホとゴーギャン展」でゴッホの作品をまとめて見る機会がありました。そのときに知人に薦められたコミックです。ちなみにソルシエ〈Sorcier)というのは魔術師という意味です。

さよならソルシエ 1 (フラワーコミックスアルファ)

さよならソルシエ 1 (フラワーコミックスアルファ)

さよならソルシエ 2 (フラワーコミックスアルファ)

さよならソルシエ 2 (フラワーコミックスアルファ)

19世紀末のパリを舞台に、画商のテオドルス・ファン・ゴッホが、保守的な美術界に新しい時代を拓こうとする姿を軸に、その兄で無名だった頃の画家フィンセント・ファン・ゴッホとの関係が描かれます。

よく知られたゴッホ兄弟を題材にした話ですが、史実を大きく逸脱したストーリーで大胆に潤色されています。今日では〈狂気の画家〉というイメージが強いゴッホですが、このイメージはゴッホが物盗りに刺殺された後に、弟のテオドルスにより兄の絵を売り出すためにつくられたという設定です。

史実とちがうと怒り出す人をいるかもしれませんが、よく練られたストーリーで面白く読みました。こういう設定もコミックならではの創作でアリでしょう。

好きなタイプの絵柄なので、別の作品も読んでみたいものです。

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