- 作者: 斉藤里恵
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2009/05/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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そうした天真爛漫とさえ思える筆致の影には、人に言えない辛苦も舐めているのだろうが、終始前向きな姿勢はすばらしい。こういうのを接客業向きの性格いうのだろうか。
耳が聞こえないというハンディキャップを克服して「筆談術を磨くことで、夜の銀座を生き抜いてきました」というのだから敬服する。たいへんな努力家であると同時に、きっと頭にいい人なのだろう。
本書では、筆談術の一端を直筆の手書き文字で紹介している。そのなかに、次のフレーズがあった。気に入ったので書き写しておく。
立って半畳、
寝て一畳、
アソコは勃っても数インチ
すっかり乗せられて一気に読んだが、やはり夢に向かってがんばっている姿はすばらしい。少なくとも人生を生きているぞという息吹は伝わってくる。ある意味うらやましくもある。
まあ接客風景のカラーグラビア写真をみると、「やはり美人は得よのう」とも思うが、これも天の配剤というべきか。