退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

『猿の惑星』(1968)

猿の惑星」(1968年、フランクリン・J・シャフナー)をDVDで鑑賞した。リアリティを追及すると、現代においてはやや無理があるが、寓話としての問題提起と受け止めるべき作品か。とにかく第1作には力があり、SFの名作には違いない。

ロッド・サーリングの計算された脚本が秀逸。ラストはもちろんだが、主人公のテイラーが喉を負傷して声が出せなくなった後で、”Get your stinking paws off me, you damned dirty ape.”と、凄みを効かせるところが好きだ。

既に古典となっているので、何も知らずに作品を見ることは極めて少ないかもしれないが、若い世代がこのDVDを初めて手にとったとき、衝撃のラストシーンがパッケージにあるというのは、いかがなものか。このパッケージデザインを採用した担当者の罪は重い。

余談だが、これを題材に、英語教師にmonkeyとapeはどう違うのかという説明を聞いた思い出がある。