退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

世田谷文学館ニュース: 館長の作家対談 w/水村美苗

近くの図書館で入手した『世田谷文学館ニュース』(No.42) に、館長の菅野昭正氏と『日本語が亡びるとき』が話題になっている水村美苗氏との対談が載っていた。
日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で
日本語が亡びるとき』の内容から始まり、とくに日本語教育のあり方を中心に対談している。ふたりの立場の違いから議論が深まることもなく、終始穏やかに進行するのでやや退屈だが、それなりに面白く読んだ。結局、もっと日本近代文学を読めということらしい。それには「世田谷文学館」も一助になるだろうと無難にまとめてある。

そのなかで目にとまったのは、水村氏が「日本語は話し言葉がそのまま書き言葉になりやすい側面がある。一方、西洋語は、書く訓練を受けなくては、読むに堪える文章はとても書けない」といった内容を述べているところだ。うーん、そんなものか。日本語を書くにも訓練が必要だと思うのだが―。

余談。世田谷文学館では、現在「松本清張展」を開催中(6月7日まで)とのこと。入場券はすでにゲットしているので、連休明けにでも出かけてみたい。