【映画感想】『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』(2025) / 前半はスゴすぎて卒倒した
近くのシネコンで映画『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』(2025年、監督:鶴巻和哉)を鑑賞。
読み方は「ガンダム ジークアクス」とのこと……こんなの読めません。
この作品は、まっとうな「映画」ではなく、今後放送されるテレビシリーズの一部を編集した劇場先行版。見に行こうか迷っていたとき日本テレビの特番が放送あり、いつテレビシリーズが放送されるるのか発表があるかなと意気込んで見たが、なんの情報もなくがっかり。
しかし、どうせ今年春にはテレビ放送あるだろうと思い、「テレビで見れるならこれはスルーかな」と思っていたが、公開開始後、口コミで大反響があった。なるべくネタバレをシャットアウトしていたが、「庵野がやりやがった!」という声がしきりに聞こえてくる。「これは見ておくべきか」と考え直しシネコンに足を運んだ。

尺はおよそ80分で、前半と後半にちょうど半分ずつに分かれている。
前半40分は、シリーズ第1作『機動戦士ガンダム』(1979年) (以下、『ファースト』)で描かれた一年戦争を上書きした仮想戦記になっている。『ファースト』の登場人物が登場するも、一年戦争はまったく異なる経緯をたどる。いわゆる庵野パート。
ぶっちゃけると以下の通り。ジオン軍少佐・シャアがサイド7に潜入し、連邦の新型モビルスーツ「ガンダム」と強襲揚陸艦ペガサス(ホワイトベースと呼ばれるはずだった艦船)を鹵獲する。シャアは、このガンダムにサイコミュシステムとビットを搭載して「赤いガンダム」に魔改造して連邦と戦い戦果を上げる。やがて戦局が進み、独立戦争はジオン側の勝利に終わり、連邦のとの間で休戦協定が締結されるが……。
いわば同人誌のような仮想戦記を『ファースト』の劇伴と効果音をそのまま使ってアニメ化できるのは、アニメ業界広しとはいえ庵野秀明だけだろう。普通はバンダイに「ダメ!」と一蹴されるのは必然。業界で登り詰めるとここまでできるんだなと驚いた次第。すごいモノを見た。
そして後半は、その5年後が描かれる。前半とは、キャラクター造形も何もかもテイストがちがう。鶴巻・榎戸パート。こちらはテレビシリーズの導入部だが評価はこれからの進展次第だろう。女子高生が主人公というのは、なんとなく『機動戦士ガンダム 水星の魔女』を彷彿とさせる。イマドキのロボットアニメという雰囲気で、モビルスーツはよく動くし、劇伴もオシャレである。テレビシリーズに期待したい。
これで映画一本分の料金をとるのは、ちょっとお高いのではと思ったが、良さげな特典をもらったのでまあいいことにしよう。『ファースト』に夢中になったおっさんならば、前半部を大きなスクリーンでみる価値はある。

