昔、少しテニスをかじったことがあるので、今年もウィンブルドンを見た。時差のため試合は日本時間の深夜に行われていたので、なかなか生中継ではみれなかった。それでも週末の行われた男女シングルス決勝はリアルタイムでしっかり観戦した。
試合内容もさることながら、驚いたのはウィンブルドンの観客席が満席で、ほとんどの人がマスクをしていないことだ。しかも大声で選手に声援を送っている。いまの日本では考えられない光景である。
ウインブルドンを見てあらためて思ったのは、テニスは観客とのインタラクティブなやりとりが魅力だということ。これはテニスに限らないだろうが、とくにテニスなどの球技はそうした側面が強いように思う。
一方、東京五輪の観客上限を巡る政府や国際オリンピック委員会ら5者協議で、1都3県の競技会場は一律無観客開催となった。せっかく改修された有明コロシアムでのテニス競技も無観客のなか寂しく行われることが決まっている。
実際、無観客が決まって五輪出場を取りやめたテニスプレイヤーもいる。さもありなん、と思う。無観客でのテニス……。ある意味シュールな風景だ。国際映像でこれが流れると、日本の評判が地に落ちることになりかねない。国辱ものだ。