映画『ターミネーター3』(2003年、監督:ターミネーター3)を鑑賞する。『ターミネーター』(1984年)、『ターミネーター2』(1991年)から続く、12年ぶりの続編となるシリーズの第3作(T3)にあたる。シリーズの生みの親であり前2作で監督を務めたジェームズ・キャメロンの手を離れ、監督はジョナサン・モストウに交代した。
「審判の日」から世界を救ったあと青年ジョン・コナー(ニック・スタール)は、母サラ・コナーを白血病で失ったのち放浪の生活を送っていた。ある夜、稲妻とともに女性型ターミネーター「T-X」(クリスタナ・ローケン)が出現し、リストにある若者たちを次々に殺害していくのだった。一方、ジョンはバイク事故を起こし、鎮静剤を求めて近くの動物病院に押し入る。そこで獣医となった、中学時代のクラスメートのケイト(クレア・デーンズ)と再会する。ジョンとケイトにターゲットに定めたT-Xは、動物病院を襲撃する。そのときターミネーターT-850(アーノルド・シュワルツェネッガー)が現れ、二人を救うが……。
ターミネーター・ヲタクにはT3の評判すこぶる悪い。しかしアクションSF映画と割り切れば面白いし、私は結構好きである。及第点をあげてもいい出来栄えである。
前作2作が素晴らしかっただけに、前作との連続性を云々する気持ちもわかるが、割り切って楽しめばよい。大型クレーン車を使ったカーアクションや、墓地での戦闘シーンなどは、今も鮮明に覚えているし、見どころは多い。
不満を言えば、やはりT-Xのお色気シーンが希薄なことだろう。せっかく女性型アンドロイドを登場させたのだから、女の武器を使って「ターミネーション」するような工夫がほしかった。まあアンドロイドなのだから自我は要らないのかもしれないが、どうせなら女性として人間ドラマにも絡んできてほしかった。
ヒット作の続編は「駄作」となることは多いが、かろうじてそのジンクスは免れている。