武田総務相が、法的根拠もないのにキャリアに対して「誠意を見せろ」と凄んでいたのを見て、「日本は大丈夫か?」と思った人も少なくないでしょう。
この政府の「要望」を受けるカタチで、ドコモが新料金プラン「ahamo(アハモ)」を発表しました。主な特長は下記のとおり。
- 月額2980円
- 月間データ容量20GB
- 5G対応
- 5分以内、国内通話無料
後出しだけあって、かなり攻めた内容です。ただしサービス開始は来年4月なので、当然、競合他社の対抗プランが登場するでしょう。しかしNTTグループが本気を出したら資金力、インフラなどあらゆる面で他社は太刀打ちできません。とくに楽天やMVNO各社は苦しい立場になりそうです。
ちょっと面白いのは、この「ahamo」はドコモショップで扱わず、ネットのみでの申込み・サポートとのこと。どれだけの人が移るかわかりませんが、家族割を苦々しく思っていた単身世帯の人にとっては魅力的なプランです。これはショップの代理店への影響も大きそうです。また若者向けと謳っていますが、ネットリテラシーは年齢にそれほど関係ないような気もしています。高齢者でも詳しい人は詳しいですし、逆もまた然り。
私自身は3GBのMVNOを使っていますが、いまの不満点は回線品質です。時間帯や場所によっては回線が遅くてイラッとすることがあります。このahamoの回線品質は、ドコモの既存プランと変わらないと言われていますが、ちょっと懐疑的です。本当にドコモ品質の回線ならば多少高くなっても乗り換えてもいいなと思っています。
そもそもドコモはこれを「新料金プラン」だと強弁していますが、サービス開始時はドコモの他のプランから移るときにはMNPが必要だという謎仕様。明らかに「サブブランド」として開発されてきたのがわかります。
総務相が「サブブランドじゃダメ」とか言い出してので急に変更したのでしょう。この急な仕様変更でシステム屋が困惑している様子が思い浮ぶようです。サービス開始までデスマーチでしょうか。
最後にネットでサポートするというわりには、公式サイトがショボいのはいただけない。必要な情報はすべてこのサイトから得られるように、ちゃんと作ってほしいものです。やる気が感じられません。大臣対応であわててプランを発表したのが透けてみえるようです。
実際に契約するかわかりませんが、dポイントがもらえるというので先行エントリーしてみました。このdポイントも「期間用途限定」とあり、これがわかりにくい。せっかくシンプルな料金プランなのだから、このあたりもわかりやすくしてほしいものです。