退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【読書感想】齋藤孝『本当の「頭のよさ」ってなんだろう?』(誠文堂新光社、2019年)

人生の先輩である著者が中高生の読者に対して語りかけるスタイルで書かれているので、かなり上から目線の印象を受けます。かなり説教くさい本とも言えます。

難しい漢字にはふりがなが振ってあり、一見読みやすそうに見えますが内容はかなり深いので中学生あたりが読んで理解できるか心配になります。この本をすらすら読めるような中学生はほっておいても自分でなんとかできるような気もします。実際に中高生に読んでもらって感想を聞いてみたいものです。

これまで著者が繰り返して本で書いてきたことのエッセンスとも言える内容です。著者の本のファンの人は、また同じこと言っているよと思うかもしれませんが、大人が読んでもためになります。

8つの視点から中高生にアドバイスしていますが、とくに「何のために勉強するのか?」という疑問をもつ学生に通読を勧めたいと思います。まあ著者のように勉強して成功するとは限らないでしょうが、なんらかのヒントを掴むことができるでしょう。

大人が読むと「もっと勉強しておけばよかった」としみじみ思うかもしれません。

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