漫画家のジョージ秋山さんの訃報が伝えられました。77歳でした。
ジョージ秋山さんの代表作といえば、44年間連載していた「浮浪雲」でしょうか。幕末の江戸を舞台にして、動乱の時代を飄々と生きる男性を主人公とした作品でした。
連載期間は1973年から2017年というので、つい最近まで青年漫画誌『ビッグコミックオリジナル』に載っていたことになります。私がよく読んでいたのは80年代前半。場末の中華料理店に置いてあった雑誌を読んでいました。こんな漫画があるのかと影響を受けた記憶があります。当時の私にとっては大人の雑誌でした。
1990年にビートたけし主演でテレビドラマ化されましたが、「これはちがうんじゃね?」と思ったものです。ちなみに、かめは大原麗子が演じていました。もう一度見てみたいと思いますが、ソフト化されていない模様。
もうひとつ思い出に残っている作品は「銭ゲバ」(1970年)です。これは唐十郎主演の実写映画を先に名画座で見ました。オレ的には「奇跡の映画」ですが、これもなぜかいまだにソフト化されていません。
映画を見た後に原作漫画も読んで衝撃を受けました。実はつい数年前にも読み直してみました。時代背景はいまとはちがいますがなかなか楽しめました。
ちなみに「銭ゲバ」は、2009年に松山ケンイチ主演でテレビドラマ化されちますが、原作とはまったくちがう話でがっかりした記憶があります。
また聖書を漫画化したシリーズもずっと前から「読みたいリスト」に入っていますが未読です。作者の宗教観がどのように出ているのか興味のあるところです。
- 作者:ジョージ秋山
- 発売日: 2008/01/01
- メディア: 文庫
漫画家だけでなく、若いころに影響を受けたクリエイターたちが鬼籍に入るのは、理として仕方ないのしれませんが寂しいものです。ご冥福をお祈りします。