退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

「本当に麒麟はくるのか?」で苦笑w

今年の大河ドラマ麒麟がくる」は、異例づくめの展開になっている。これだけ荒れた大河ドラマは前代未聞であろう。スタッフの苦労がしのばれる。

麒麟がくる 前編 (1) (NHK大河ドラマ・ガイド)

大河ドラマ麒麟がくる」は出だしからつまずいた。帰蝶役の沢尻エリカのスキャンダルのため配役の変更が行れて、川口春奈が代役ときまった。このため収録済みのシーンを撮り直しとなり、初回放送日が2週遅れとなる大波乱を招いた。

さらに東京オリンピック開催中の期間は大河ドラマの放送休止となり、例年より少ない全44話となることが発表されていたが、ご存知のとおり新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を受けて、東京オリンピックそのものが開催延期となった。放送休止予定だった期間の放送をどうするのかという新たな問題が生じた。

加えてCOVID-19の影響が深刻化して収録が休止となり、ついに第21回「決戦!桶狭間」(6月7日)の放送ともって、以後の放送を一時休止することになった。放送再開の予定は、執筆時点で発表されていない。

ひさしぶりに戦国時代を扱った大河ドラマとして期待されていただけに残念。池端俊策の脚本により明智光秀の生涯を描くというオレ得の企画に歓喜したものだが、なんとも残念な展開になってしまった。

第21回「決戦!桶狭間」の時点で、主人公・明智光秀長谷川博己)は、美濃を追われて浪人中の身であり織田信長染谷将太)の直臣にすらなっておらず、歴史の表舞台に立っていない。劇中、桶狭間の戦いでも、尾張帰蝶のもとに駆けつけるも、信長が出陣した後で遅参していて冴えない。ラストで今川義元片岡愛之助)を打ち破った信長に給水するだけという主人公らしからぬ地味な役回り。

(21)「決戦!桶狭間」

振り返れば、美濃時代も斎藤道三本木雅弘)に美味しいところをすっかり持っていかれていた。主人公にしては影が薄くて「どうなのこれ?」と思っていたが、いよいよこれからかというときに放送休止。大河ドラマ主演を射止めたというののに、まったく運のない長谷川博己には同情するしかない。

(17)「長良川の対決」

ドラマとしてはまだ中盤だが、このままだと話数短縮で無理やり終わらせるというバッドエンドも懸念される。せっかくの大好物のテーマだっただけにまったく惜しい。

これからどうなるのかなと思って、番組のホームページを見ていると、「本当に麒麟はくるのか?」という文言を見つけた。スタッフによる自虐ネタなのかと思うと苦笑を禁じえない。

麒麟がくる 後編 (2) (NHK大河ドラマ・ガイド)